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「アレクサンドロスのリーダーだったレオン、ブラックスターのユキヤ、そして、新選組に所属していた沖田総司。これらの人物と私は進藤美沙を誘拐しました」
「何が目的で?」
誘拐のことは、あえて美沙に何も聞かずにいた。
無事に戻ってきて、そして今を取り戻したのだから、あえて何も聞かない方がうまくいくと思ったんだ。
過ぎ去った事よりもこれからが大事だから。
俺が誘拐された理由を知っても何もできない。
だから、何も訊かないふりをしていたんだ。
神谷は話し続けた。
「目的は、メビウスの輪の神が残した月のネックレス。神は、進藤美沙の姉でしたからね。妹に生き残ってもらうためにも、何とかそれを残したのでしょう」
俺は胸に手の平を当てながら、心拍数が下がるように心を落ち着かせながら口を開いた。
「美沙がつけているネックレスのことか?」
「ええ。あれは、月に設置されたメインストーリーの終着点に隠された秘密に繋がるアイテムだと思っていましたからね。黒田以外、誰も知らない秘密が……。その為に進藤美沙を誘拐しました」
じゃあ、どうして美沙を無事に帰したんだ?
神谷の話には、どこかで矛盾があるような気がする。
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