165人が本棚に入れています
本棚に追加
/412ページ
僕と彼女の出会いは大学のサークルだった。
サークルの名は “天使同好会” 。
そのサークルは別に何をする訳でもなく、ただ天使を信じるもの同士が熱く語り合い、天使について調べ、ダラダラ過ごす、変なサークルだった。
世間一般ではそういうのを、オタクと呼ぶのかもしれない。
けど実は僕より彼女の方が天使の存在を信じていて、
“『私は死んだら、絶対天使になるの』”
……が口癖だった。
天使の存在なんか童話とかでしか明かされていないし、
ギリシアの言い伝えでは、神の使者として派遣され、神意を人間に伝えて人間を守護するというもの……
しかしじゃあ、死神と天使の違いは一体何なのだろうか?
最初のコメントを投稿しよう!