第1章

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大はサッと目が覚めた。 嫌な夢だった。 なんと、大が朱理の首に手をかけて、殺そうとしている夢を見た! なんで、こんな夢を見たんだろう? 大は自分の深層心理が分からないまま、会社に行く時間になり、服を着て出かけた! 仕事はいつも通りだった。 いつもの営業先を回り、慣れた仕事をこなしていた。 朱理に会いたかった。 気づけば朱理のことばかり考えていた。 たまに、ボーッとして我に返ると、時間を忘れて、しまったと苦労した。 今それぐらい朱理に夢中だった。 ある日たまたま朱理の会社に行く機会があった。 大はまた会えると、早る気持ちを抑えて、なるべく冷静さを装っていた。 しかし、ダメだった! 朱理に会いたい気持ちが強すぎて、もう出発時間前から、会社を出ていた。 そんな様子をきちんと見ている人もいた…。 そして、気づけば朱理の会社の前にいた。 なんて話そう?とか考えながら会えればいいやと、仕事らしからぬ気持ちで、大はいた。 よし!行くぞ! 小説を書いていて、ふと芥川龍之介の凄さを改めて感じた。 さらに、気づけば目の前に朱理がいた! 「こんにちは??」 大は会社のTPOと思えぬ、大声で挨拶していた! 「こんにちは」 と朱理も、なんとなく応じてくれた。 朱理が大人でよかったと思った。 大は何を言おうかと考えた。 「だんだん暑くなってきましたね」 日常会話から入ることになった。 大らしからぬ、大照れの展開だった。
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