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セスの声?
左肩から斜めに斬られた私の身体。
どしゃっ。地面にぶつかり衝撃で小さくバウンドする。血が飛び散り私の顔にかかった。
あれ?
私にセスが抱きついている。
あれ?
夢かな?
見間違いかな?
どうしてそんなに真っ黒に焦げているの?
でも間違いない。セスだ。暖かい。
どんどん世界が真っ暗になっていく。
セスは、笑って言った。
一人にはさせないよ。ミラ姉さん。僕たちは、ずっと一緒だ。
嬉しいな。現実だったら嬉しいな。
ああ。もう駄目だ。真っ暗になる。
最後に言わなきゃ。
私は最後に力を振り絞り、声を出した。
「生まれ変わっても家族でいようね」
私の世界は真っ暗になった。
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