終焉の宴

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俺は強く光刀を握り締めた。 これまでにないほど強く。 それは光刀を信頼している証だ。 人の姿をした光は、どんどん大きくなり始めた。 こいつが世界の王……。 間違いなく、最後の敵だ。 世界が変わる瞬間を行う為に、終末の木の側から生命エネルギーを消し去る為に戦う者。 吹き飛ばされたはずのヒカルが、またしても世界の王と距離を詰めていた。 今度は攻撃のタイミングを変えたのか、ヒカルは距離を詰めた瞬間には既に神刀で斬りかかっていた。 その斬撃を受け止める世界の王。 大きい手の平で神刀の刀身を受け止めると、勢いよく薙ぎ払う。 すると、ヒカルはさっきと同じように勢いよく吹き飛ばされた。 「ヒカル! 何やってるのよ!」 その姿を見ていた天海が、ヒカルに対して怒鳴り声を上げる。 「同じ攻撃を仕掛けても意味がないわ!」 天海はそう言いながらPCを操作している。 世界の王を解析しているのか。
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