第1章

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教室の戸を開けると、そこにはーー。 二人の友人が、土下座をしていた。 「……お前ら、またか?」 俺の言葉に、ガバッと顔をあげた二人。 その表情はとても必死な形相だった。 俺は大きなため息をつき、自分の机へと向かう。 「で、今回はどこの高校よ」 俺のあとをついてくる友人に、俺は半ば諦めと共に聞く。 「一つ隣の、お嬢様学校!百合野女学園だ!」 「あそこのやつら、めっちゃガード固かったんだよ!」 だけど、やっとお前をだしにして約束取り付けられたんだ、と言う彼らの表情はいっそ清々しくて。 俺は、苦笑いを浮かべてしまった。 「ーー今回の報酬は?」 「学食券、一週間分でどーだ!?」 掲示されたそれは、あったらあったで助かるもので。 俺は、友人二人に頼まれて、仕方なく合コンに参加することを承諾したのだった。
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