第1章

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そう話すと虎は僕の右腕を食いちぎった。 僕は激痛と混乱で倒れ混む。なんの冗談だろうか。 虎は続ける。 「10年前からの女王の命令なんだよ。命令は絶対だからな」 虎は僕の頭部をかみ砕いた。 目の前が真っ暗になり、意識も遠のいていく。 遠のく意識に女王の笑い声が響く。 そして、女王の悲鳴も。 悲鳴? どういうことだ?。 生涯最後の疑問に答える声が聞こえる。佐々木だ。 「この時を待っていたんだよ。11年待った。」 いつから居たのだろうか。 「運が悪かったねー。でも命令がどの順番で実行されるかは虎次第だったからさ。女王が虎に殺される姿を君にも見せたかったよ。」 そうか佐々木も虎に命令を。 「ま、どのみち君は女王の命令で死ぬんだけどね。命令は絶対だからさ」 虎の咆哮が聞こえる。 こうして僕の人生の扉は閉ざされた。
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