2話

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『当たり前だ。』 俺は彼女の手を握り締めた。 それ以外に何も言葉がでなかった。 『ありがとう....。』 それが彼女の最後の言葉だった。 最後の最後まで 彼女は笑っていた。 あの笑顔が あの言葉が.... 今でも脳裏に焼き付いている。 あの時もう少し遅く走っていたら もっと注意して交差点に侵入していたら… そう何度も 何度も 何度も 悔やんだ。 あの時にできた目の上の傷を見る度に 昨日のことのように思い出す。
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