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そして、ワインを飲み干すと、彼女が突然言う。
「スマホ貸して」
「えっ……?」
何で、スマホ?
疑問だけど、バッグからスマホを出し、菜々美に渡した。
菜々美は受け取ったスマホを何か操作し始める。
「ちょっと……菜々美、何やって?」
すると、菜々美はスマホを耳に当てた。
(えっ……電話かけてる?)
少しして、菜々美はスマホを離すと、私にスマホを返す。
「あの、菜々美?」
受けとりながら彼女に聞くと、一言。
「かけたよ」
「え、誰に?」
「東条社長に」
「……!?」
ええぇえええ~!?
何で東条社長に、電話かけちゃうの!?
「ちなみに、まだ繋がってるよ」
「えっ!?や、やだ……っ!!」
テンパった私は、手にしていたスマホの通話を慌てて終了した。
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