第1章

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――言ってることとやってることが矛盾してる、あのおばさん! そんなことを思いながら千鶴は廊下を大股で歩いていた。 時刻は午後六時。 もうすぐ夏になるというこの季節ではそう遅い時間でもない。 が、部活にも入っていない千鶴がこの時間に学校にいることは普通はない。 今日は運悪く千鶴の出席番号の日だった。 そのせいで千鶴はクラス全員分のノートを集める係になってしまい、 ついでに雑用まで任されてしまった、というありがちな話。 ――千鶴に雑用させるならもっと宿題減らしてよ。 そんなことは言えるわけないし、言う気もないが やっぱり納得いかないものは納得いかない。 そのどうしようもないイライラを少しでも解消しようと いつもより大股で歩いてみたりしている。
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