隣の家のホームレス

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大きな川の橋の真ん中で、もう死んじゃおうかって考えてたんだって。 僕が顔を青くしてたら、その川の河川敷に住んでたホームレスのおじさんが止めてくれたんだよって笑ってた。 その後、おじさんの話を聞いてくれたホームレスのおじさんに、お礼をする、社長だからどんな事でもいいって言ったけど、断られたんだって。 家も金もあるようだけど、あんたは俺らと同じホームレスだから、仲間からお礼なんて受け取らねぇって。 おじさんはその意味が知りたくて、ホームレスのおじさん達と同じ生活をしようと思ったらしいよ。 でも、おじさんは社長さんだから、会社の部下にばれて、止められちゃったらしい。 それでもおじさんが諦めないから、期限付で自分の土地でって約束をして、ここに来たんだって。 黒いスーツの人達は、おじさんのボディーガードをしてる人達だって言ってた。 おじさんを守る仕事をしてる人達って事だから、悪者じゃないのは解った。 ボディーガードの人達は、会社の部下からそろそろ連れ戻せって言われて迎えに来てたんだって。 でも、おじさんは社長さんで一番偉いから、無理矢理連れてなんて帰れなくて、説得しに来てたって。 僕はおじさんに、ホームレスじゃ無かったんだねって言った。 そしたら、おじさんはやっぱりホームレスだよって寂しそうに笑うんだ。 あの時おじさんを助けてくれたホームレスが言ってた通りだったって。
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