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(気持ちいいなぁ。)
晴れた空を見上げてる。
溜まりにたまった大量の洗濯物たちも、ビルの屋上でパタパタと気持ちよさそうにはためいている。
洗濯は、好きだ。
掃除機みたいにうるさい音を立てないし、料理みたいに鍋をこがして怒られることもない。
僕が洗濯係なのも、必然だろう。
ふむふむ、と頷いていると、ガチャッと屋上への扉が開けられた。
「リョウ、仕事の話よ。ちょっと来て。」
疲れたように、ベビーがそう言った。
2日、徹夜が続いているらしい。
こんなときは、素直に従うべきだ。
「はーい。」
洗濯ばさみでしっかり補強してから、事務所に降りた。
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