プロローグ 闘いの後

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「ち、ちょっとアンタ。ボロボロじゃないの!」 地上に戻った俺は、朦朧とした意識のまま眠りについたらしい。夢の中でもノーラは相変わらずつれない態度。ボロボロだと言いながら回し蹴り。踏み込んで肘。前跳び蹴りをフェイクにして踵落とし――三連コンボ。 ――K.O! 観客の喝采と共に俺はドット絵になり、華々しいエフェクトを残して散り散りに消えた。くそ。格ゲーかよ。 ノーラが此処にいる訳がなかった。秘密裏に進行していた奪還作戦のため、メガ・フロート――つまり、軌道エレベーター基地へと向かっているのだ。ルナの付き人、現地雇用した司令官付きのメイドとして、だ。
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