開かれた扉

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「夕べはどこに?」 布川さんは部屋に入るなり私に尋ねた。 「経理部の……小泉さんのところに。今、一番仲良くしてもらってるので」 すると、布川さんは私の顔を間近で見つめ、私の頬を撫でた。 「……肌が荒れてる。女性の家に泊まったなら少しくらいのケアは出来るんじゃないのか?」 私の顔と身体が同時に硬直する。 嘘がばれたことよりも、 彼の目が怖かった。 「……徳島部長か……」 布川さんは私を抱きしめた。 「あの男には…… ……絶対に渡さない……」
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