第1章 禁断の恋の始まり

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「え」 「具合悪いなら遠出やめておく?」 「だ、大丈夫ですよ」 でもほら。運転席から身を乗り出して、けいちゃんはあたしの顔を覗き込む。 綺麗な目も、心配そうに下がった眉も、好き。って強く思った。ドキドキドキドキ、あたしの心臓破れそう。 「熱とか、ないよね」 けいちゃんは、無造作にあたしのおでこに手を置く。 「ちょっ…」 こんなことされたら、熱なくったって体温上昇するよ。瞬時に真っ赤になったのが、けいちゃんにもわかったらしい。 「千帆…」 真顔になったけいちゃんは、何故かあたしの名前を呼び捨てで呼ぶ。あれ? あたしが違和感を覚えてる間に、その唇はどんどんあたしに近づいてくる。 ちゅっ、と唇に触れられて、あたしは更に真っ赤になって、更に体温が上昇した。というか、頭の中もショート寸前。 「け、け、けいちゃん…っ」 「あ、ごめん、可愛かったからつい…」 けいちゃんは大して悪びれてなさそうに、にこっと笑う。つ、つ、つい? あたし、あたしのファーストキスぅ。
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