第2章

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ハロウィンで俺があげた生キャラメルチョコが余程気に入ったのか、それから度々妹にねだられるようになった。 ほぅ... 吐く息が白く染まり、外出の際にはコート、マフラーが欠かせなくなってきた今日この頃。 俺は只今妹のためにコンビニへとむかっている。 と言うのも、先程学校から帰ってきた妹が一目散に俺のもとに来て涙目で 「にぃにーキャラメル無くなっちゃったよぉ....」 ビニールのパッケージに冬季限定とデカデカ書かれてあるキャラメルの袋を俺の前に突きだし、普段の三割増しに可愛い声で言ってきたのだ。 今にも泣きそうな妹に二つ返事で「コンビニで買ってきてやる」と答えると、飛び付かれハグされた。 後ろ手にガッツポーズしていた様に見えたのは、俺の気のせいだろう。 てな訳で、俺は寒空の下歩いている。 日が沈むのが早くなってきたため、まだ6時過ぎだというのに辺りは真っ暗である。 こんなことなら懐中電灯を持ってくるんだった。 まぁ、コンビニまでそこまで距離はないため平気だろうが...
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