DNA

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私こそ騙した。 子どもは欲しかったけど、自分の顔では美しい子が望めないと思った。 だから。 大枚はたいて生まれ変わったのに。 彼もまた生まれ変わっていたなんて。 検査薬が確実に体内の存在を告げていた。 「結果は?」 彼がドアをノックする。 私は美しくない子を宿してしまった。 愛せるはずだ。 私に似て、彼に似た子。 力なくドアを開け、浮かんだラインを見せた。 End
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