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「母さんは先生と話して、みっこおばちゃん家寄ってから帰るわ。父さんも帰り遅いみたいだし、悪いけど今日は何か買って食べて」
矢継ぎ早にそう言われ、慌ただしくお札を握らされると、僕は病室から追い出された。
有無を言わせぬ態度に少し戸惑ったものの、自分が何も出来ないどころか邪魔な存在であると悟り、おとなしく言われた通りにすることにした。
何気なく目を落とした窓の外では、色づき始めた木々の影が伸び、秋の訪れを告げている。
下校している小学生の笑い声が病室に響く。
物悲しい気持ちを振り払うように首を振ると、僕は病室をあとにした。
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