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「誰が飼い主か分かってんじゃん。」 屈んで頭を撫でてやると、 嬉しそうにしっぽを振る。 「じゃぁな。」 そう言って玄関の戸をガラガラと開ける。 秋口だというのに、今年はまだ暖かい。 ジャケットは羽織らなくてすみそうだ。 見上げれば まん丸い月が田舎の吸んだ空気の中、 たたずんでいた。
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