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さっきの可愛らしい女の子の影が、全くなくなってしまうほど、そいつは強烈なまでの存在感で、その場に立っていた。
はー…いるんだなー、あそこまで、外見が完璧なやつ。
「ふえー、こりゃ、ミスターA高の座も危ういですなー、キヨ。」
「はあ?別にいらんし、そんなもん。」
ミスターA高とは、その年の学園祭に、学生の投票により決められるミスコンの男子版で、なぜか俺が去年のグランプリなんぞに輝いて、悲しくも、ミスターA高などという称号が与えられたのだ。
それからというもの、他のクラスや、上級生なんかが、俺を見にクラスまで来て大変だったこと…
挙げ句の果てには、全く知らない、他校の女子からも、何人か連絡先を渡されたりして、面倒くさいことこの上なかった。
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