第1章

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みんなの憧れ。完璧な彼は生徒会長。その名は神宮寺 歩。プリンスの称号がピッタリで全てに秀でてる。 でも、私だけが知っている事があるの。誰も知らない彼の事。 どうしてか? それは…私がいつも彼を見てるから。四六時中ずっと。そう…ずっと。 だって…眉目秀麗、文武両道、性格も文句なし。こんな人、世の中にいるの?ってくらいの完璧な彼が気に入ってしまったの。 あまりに見過ぎて眼球が疲れちゃう。だけど、見ずにいられない。 学校の帰りにそっと彼の鞄に忍ばせる私の眼球。今日は左目にしておこうかしら。 彼が寝ている間も天井の定位置からガン見してるの。瞬きはしないわよ。だって眼球だけだから。 私は知ってしまったの。誰も知らない彼の内面。 実は…彼はナルシスト。 本来は心理学の用語でありナルシシスト、ナルシシズムが正しい表記。 医学的には自己愛性パーソナリティ障害を意味するの。 私はちょっと、本当のナルシシストではないかと疑ってるの。 内面的な事は、ずっと見ているからこそ分かる事。 見た目のカッコ良さにキャーキャー言ってる取り巻き達とは私は違うの。 本当は共感力が欠如してる彼。自分大好きは一般的に言われてるナルシストと同じだけど彼は本当のナルシシストかもしれない。
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