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………………。
………?
スザク「…感覚が有る?」
俺は死んだ筈だ。なのに、感覚が有り耳も聞こえる様だ。
スザク「…此処は何処だ?取り敢えず立つか。」《スッ》
周りは一面真っ白だ。感覚が無ければずっと倒れたままだろう。ところで、此処は死後の世界という場所なのだろうか?ふむ、此処が死後の世界ならば信じるしかないな。実際来てる訳だしな。
「君がスザク君かい?」
俺はこの後地獄にでも行くのだろう。俺の境遇を見れば天国だろうが俺はそれ以上に色々やった。小さな罪を積み重ね過ぎたからな。
「…あの~、聞こえてます?おーい。」
…いつの間にか誰かいた様だ。声も掛けていたらしい。
「そう思うなら返事してくれませんか?」
スザク「…人の心理を読めるのか?」
「うん、読めるよ。これでも神だからね。」《キリッ!》
ウザいな。
神「酷く無い?!」
そうは思わん。
神「…あっ…うん…。」
落ち込んでいるな。そういえば俺は何故此処にいるのだろうか?
神「…知りたい?知りたいよね!」《キラキラ》
ウザいな。まぁ、あの屑よりマシか。
神「屑って?」
名前は何だったか。ふむ、……?思い出せん。この世からいなくなったから記憶から抹消された様だ。
神「うーん。もしかして、『天野勇気』って名前だったりする?」
あー、そうだ。確かそんな名前だったような気がするな。まぁ、どうでもいいがな。
神 「ところで、君さ。」
何だ?
神「喋らないの?」
お前は心が読める。だったら喋るよりも考えた方が体力を使わないからな。本当は面倒くさいからだけどな。
神「まぁ、そう書いてあったしね。」
…?『書いて』あった?
神「…。えっとね?それを説明する前に落ち着いて聞いてね?」
俺は常に冷静だ。
神「…怒らないでね?」
わかった。だから早く言え。
神「…。君は死んだのは…実はね…。」
…。俺が死んだのはお前のせいだとでも言うのか?
神「…。わかるの?」
あぁ。言いづらそうだったしな。だからお前が俺を殺した犯人だとわかった。
スザク『覚悟しろよ?』
神「…え?怒らないって言ったよね?」
スザク「確かに…俺は怒らないと言った。だが、犯人を許すとは一言も言ってない。一応、責任は取って貰う。理由はその後にゆっくり聞いてやる。」
神「あはは…。今は何言っても駄目みたいだね。一応、お手柔らかにね?」
スザク「ストレスと気分次第だ。」
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