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「ねえ、和―。もっと堂々と手を繋いだりしよーよ」
「やだ。馬鹿みたいに目立つから近寄らないで。あとあんたメッセージ控えないとブロックするよ」
「恋人同士になったんだからいいじゃないか!」
「馬鹿なの? そんなわけないでしょ。条件を呑めないならブロックする。それは関係が変わっても変わらない条件だよ」
「な、和の鬼―!」
「なんとでも」
付き合ったからといって、私の態度は変わらない。この見た目も、読書が好きな事も、完璧ではない孤独を愛している事も。
妥協はしない。そう告げると、彼はめげずに私を抱きしめる。私の足元に縋りつく。
まあ、変わった事もあるといえば、あるけれど。
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