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電車に揺られ、家から30分程度離れた距離にある高校に向かう。 今日から高校生か…。 憂鬱だな。 「神崎…はよ」 「…っ!?」 びっくりした…!! 静かに近づいてきてたから心臓止まるかと思った!! 「あ、驚かせたか??ごめんな」 「…いや、大丈夫…」 「そうか??」 「うん…」 この明るい男の子は、同中で唯一私と同じ高校に通うことになった佐野拓也くん。 クールで、女の子たちには王子様みたいだって言われてたっけ。 「神崎さ、部活とか入る??」 「…まだ、考えてないよ。佐野くんは??」 「俺は、サッカー部」 「中学の頃もサッカーしてたよね」 「あぁ。…次で降りるよな??」 「うん」 「一緒に行かね??他中のやつらは知らない顔ばっかだし」 え…。 「だめ??」 いつもクールなくせに、小さい子のように、可愛らしくそう言う。 断りづらい…。 「…わかった」 「まじで言ってんの…??」 「うん」 結局断れなかったや…。
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