近距離バトル、勃発

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ゲームの結果なんかで、今日のデートが左右されるなんて嫌だ。 棗くんは、私がどれだけ棗くんとのデートを楽しみにしているのかわかってないのかな。 少しふてくされながら、私はママと一緒にその勝負を眺めていた。 「もう…何ふてくされてるの純ったら」 「だってー…、もし負けちゃったら、棗くんとデート出来なくなっちゃう」 「大丈夫よ。多分棗くんが勝つから」 「……どうしてそう思うの?」 ママは何故か自信満々に、パパが負ける事を予想した。 「パパはね、いざってときの勝負に弱いのよ昔から」 ママは、パパの事なら何でも知り尽くしているんだろうか。 勝負の行方を眺めていたら、あっという間に決着はついてしまった。 「チェックメイト」 ……ママの予想通り、棗くんの圧倒的勝利。 「……梶真。もう一回…」 「勝負は一回きりですよ部長。帰りはちゃんと家まで送るんで心配しないで下さい。純、行くよ」 「え、あ、はい!」 何が何だかよくわからない内に、棗くんに名前を呼ばれ。 パパの「遅くならないように!」を聞きながら、私達は家を出た。
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