第二十一章:宵華

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神琉に案内されて月光鏡がある場所へ案内されたのは大きなお堂だった。その中に入ると巨大な鏡が異様な存在感を出していた。 「やっぱり神和院にある鏡と同じだな。」 「はい。」 「では始めましょうか。」 晃、ミリアム、宵華が魔封具を外して月光鏡に近寄ると三人は巫女の瞳を開眼して霊の奥義である解霊を発動し月光鏡の解析を開始する。 「コウ分かるの?」 「あぁ、この鏡は神和院にもあったからな、使い方も理解している。」 そう言うと三人は手を前に出して月光鏡を魔法でバラバラにして再び組み上げて行く。 「これって。」 「あぁ、これはこの世界で言う無線機と同じ原理だよ。周波数を合わせる事でお互いに連絡を取れるようにこの月光鏡も同じように組み上げれば神和院と連絡が出来るって言う仕組みだ。」 そう説明している内に月光鏡が組み上がり魔力を流すと月光鏡が光を放ちノイズのように映像が乱れた状態になっている中で微かに声が聞こえて来た。 『きこ・・・ます・・・か・・・?』 「この声は・・・」 「もう少し魔力が必要だな。」 三人が魔力を流すと月光鏡の光が強くなり、映像が鮮明になり大巫女の姿が映し出された。 『聞こえますか?』 「はい、聞こえます。大巫女様、お久しぶりです。」 『はい、此方もはっきりと見えるようになりました。お久しぶりですね。晃。』 大巫女のキクナにアキハ、キリハの姿も在り。その後ろにはリスティーの姿も確認出来た。 『晃、ミズハとハルナの姿が見えないようですが』 「あぁ・・・それは」 晃は笑みを浮かべると背後にある扉が開き優姫、ミズハ、ハルナ、璃菜、沙夜がお堂に入ってきた。彼女達はミーティアの定員オーバーで別行動をしていたのだ。 「今、到着しました。」 そう告げると大巫女、アキハ、キリハの視線が優姫に注がれていたのに気が付いて晃はその場から離れると優姫が月光鏡の前に立った。
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