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「私の事、好きって言ってくれたの」
「うん、俺は君の事が好きだ」
きっと剣聖くんは、初めて女の子に「好き」って言ったんだろう。
たどたどしいって言うか、不器用って言うか。とにかく真っ直ぐな「好き」って言葉。その余りにピュアな感じで、恋心たちはバタバタと倒れ出す。
出来るなら、私も一緒にショックで倒れたい。でも、剣聖くんがめっちゃ見つめられてる。お陰で、倒れる事も出来ずに動けない。
はぁ、やっぱカッコいいよねぇ。
そのカッコ良さと、恋心たちに煽られて私らしくなく大胆な行動に出ちゃう。
「じゃあ、剣聖くんのファーストキス。私が、奪っちゃっていい?」
「えっ、あっ、う、うん」
その返事を終わる前に、私は剣聖くんに飛び付いて首に手を回してキスをした。背が高い彼だから、私はぶら下がるみたいになる。
剣聖くんは、そんな私を抱きしめた。
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