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雪の花
煌めく冬の街を抜けて、私は1人、横断歩道を歩く。
1ヵ月でボロボロになったマフラーに、
白い溜め息を吐いた後、私は何故か笑顔になった。
その理由に気付いた瞬間、木枯らしが吹く――
――――――――――――――――――――――――
くたくたの仮眠から覚めて 電車を降りる
温かい冬の街を抜けると 幼い君と渡った横断歩道
大好きだった君から覚めて 別々の幸せ やっと
悟ったはずだったのに また真っ白なあの声 静寂に響く
ふたりで「セカイをよくしよう」って約束をした
雪の花 幼い冬の吐息 解ける訳ない 白い思い出
溢れた涙に 優しい煌めきが 舞っていく
儚い一粒一粒 こんなにも素晴らしい 白銀のセカイ―
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