第二章 攻撃擬態

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小さな子供が多いけど、所々大人もいるようだ。 「年齢制限ありますか?」 服部は、聞いた。 「大丈夫ですよ。材料費一律で五百円頂いていますが」 会計担当らしき男性が答た。 「あ、じゃあお願いします」 服部が五百円を出した。 「山下さん!一人追加平気?」 「大丈夫だよ!ここ席もあるし」 「では、あちらの空いている席へどうぞ。係の人間が工作のサポートをいたします」 服部は、指示に従い空いている椅子へ向かった。 (山下…?まさかな) 「お願いします」 席につき、隣の子供に教えている女性に自分の存在をアピールした。 「お願いします。では…」 「山下…さん」 「服部…さん」 服部の目の前にいたのは、変わりもので評判の会社の同僚山下だった。 「あ、まず、袋をあけてこちらの説明通り部品があるか確認をお願いいたします」 一呼吸あった後、山下はそれだけ言うと子供に視線を移した。 「…そこまでできたら、この半田こてというのを使うんだけど…」 器用に半田こてを使い子供のサポートを行う山下は、会社とは別人に見えた。
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