ほら、よくある設定のやつです

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ほら、よくある設定のやつです

わたしはリリーローズ。 お父さんとお母さんが病気で死んでしまったので、孤児院に行きました。 悲しいけど、仕方ありません。よくある話です。 孤児院で院長先生がちょっと真面目な顔をしています。笑えます。 「リリーローズさん、貴女、魔法学校に通いませんか?」 この国には王様と、貴族様がいて、高貴な血筋の方々は魔法を使えます。 たまに庶民でも魔法を使える子供が出て来て、そういう子供は奨学金で貴族様やら王族やらが通う全寮制の学校に行かせて貰えます。よくあるお話です。 「はい、わかりました!」 はい、わたし、魔法が使えちゃうんです。 この、ツヤサラな髪も、白くてキメ細やかなお肌も、たくさん食べても太らない体型も、全部回復魔法です。 ちょうど良い感じに髪の毛を靡かせるのは風魔法です。 乾燥でお肌が荒れたり喉が痛くなったりしないように水魔法、お風呂に入る時は更に火魔法まで使っちゃいます! わたし、けっこう優秀な魔法使いになれると思うんです。 それで、学校ではこの美貌を生かして逆ハーです。ウハウハです。モテまくります。 そして頃合いを見計らってテキトーな男の子とくっついて、卒業と同時にお別れして、テキトーに治療院だとかエステとか開業して、テキトーに普通の平凡な庶民の男の子と結婚すればわたしの人生完璧です。
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