二つ目 始動

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「自分たちがやった罪に向き合えよ」 「わかってる。今日はもう帰らせてくれ」 正樹に対して、澤田は手で制しながら言うと、屋上の扉がある方向に歩いて行った。 今はとりあえず、一人になって考えたいのだろう。 彼の後ろ姿を見ながら、満は口を開いた。 「俺たちも帰るか」 「ああ」 正樹がうなずきながら返事した。 その時、前を歩いていた澤田が突然足を止めた。 何があったのだろうか。 満が疑問に思っていると、彼は振り返って言葉を発した。 「俺はな、神島は過去に、人を殺したことがあるんじゃないかって思ってる」 澤田は右の人差し指で、自らの右頬をなぞった。
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