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気になる #2
片付いている、というか物があまりない部屋。
ベッド脇にあるサイドテーブルとパソコンが置かれている机だけ。
ほぼ寝るだけに使われているんだということが分かった。
「何か物珍しいものでもあった?」
不意に飛び込んできた声に私は身体をビクつかせ、小さく声を上げてしまった。
「起きてたんなら言ってよ。はい、お粥」
驚く私を可笑しそうに笑いながら、ゆっくりと起き上がる間宮くんを軽く睨むと
「ありがとうございます。て、意外。美味そうだし」
ふて腐れる私を無視して鍋を覗き込むと素で驚きの声をあげた。
コレは喜ぶべきか、それとも怒るべきなのだろうか。
私が反応に迷っていると
「お粥見たらお腹空いてきた。早くよそってよ」
間宮くんがお腹を擦りながら催促してきた。
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