第1章

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今日もこの方は美しい。 花などあの方の足元にも及ばない。 着物姿は高潔で、溢れんばかりの気品を纏うが如く。 御御足に乗せられた書物などでは、この方の知的さを表しきれない。 しんしんと降り積もる雪も、この方の肌の白さを際立たせるだけ。 あぁ、あの指に挟まれる栞が羨ましい。 憂のこもるあの瞳に見つめられたい。 A「おい」 B「はい!」 A「俺はいつまでこの格好してればいいんだ?」 B「もう少し!御年玉はずむから!」 A「ったく。しゃーねぇなぁ」 悪態つく姿も愛らしい。 B「なぁ、写真撮っていい?」 A「1枚1万な」 今年も私は彼の下僕だ。
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