誕生日

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「うーんっ」 だるい体で命一杯伸びをして、 「――ったぁ」 鈍い痛みを訴える腰に手を当てる。 「……ヒロ君の馬鹿」 小さくそう呟いて顔を洗ってブラッシング。 時計を見なくても分かるけど、 「うぅ、もうこんな時間だぁ」 時刻はもう朝とお昼の中間。 今日は朝から計画を練っていたというのに。 「仕方ないからブランチにしよ」 朝ごはんは人気のお店のベーグルサンドと決めていたけれど、 お昼は軽く、昨日煮込んだスープに焼きたてのフランスパンと決めていたけれど、 「フランスパン、冷凍でよかった」 ベーグルを袋から取り出して、ナイフで二つに切っていく。 後は冷蔵庫からアンチョビにクリームチーズ、スモークサーモンに…… と、食材を綺麗にお皿に並べて、 スープも取り出してコトコト温める。 「美味しそう、だよね?」 そう呟いて、自分の部屋に。 ベッドの傍に座って、彼の髪をそっと撫でる。 「ヒロ君、起きて」 指の間を抜ける髪は冷たくスルリと抜けていく。 「ヒロ君――っ、ひゃあ!」 いきなり腕が伸びてきて、ヒナの体はヒロキの上に倒れこんで――
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