プロローグ

2/4
146人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
八木沼 幽亮さんは、僕がバイトとして働いている探偵事務所の所長だ この探偵事務所では主に怪異に関係する依頼を専門に扱っている そして、それら怪異関係の依頼を解決する際には時として 咲京さんの裏家業(いや、本業かな?)で怪異に対する道具や情報を幽亮さんは提供してもらい それに対して幽亮さんが依頼の成功報酬から何割かをその代金として毎回渡している 普段だったら、それを幽亮さんが咲京さんと世間話するついでで行っていたのだが… 今年の冬は格段の寒さになるとTVで言っていたのを聞いたとたんに 幽亮さんは冬の間は僕へとその役目を押し付けてしまった そして丁度、学校も冬休みに入っていたので朝から来ていたのだ TVの言う通り、格段に寒いのと朝から来ている辛さはあるのだが しかし、まあ…咲京さんと色んな話をしていると楽しいし、こうして淹れてくれるお茶や出してくれるお菓子などは凄く美味しいから僕にはこれが至福の時間なんだけど… それにしても…僕がいつ来ても無造作に怪しい薬品や道具が置いてあるのと たまに咲京さんのお茶目な(度が過ぎる)悪戯があることは玉に瑕(きず)ではある。
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!