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急接近!
単純な私は、
他にライバルなし!位の勢いでアピールを再開した。
それに、
心なしか彼も、
私を少し特別な目で見てくれている気がしてた。
彼がたまに電車で帰る後ろ姿を見つけると、
気付かれないように近道を走って
あたかも偶然会った様なふりをして、
駅まで話しながら帰った。
その時間は、
誰に邪魔されることのない、
至福の時間、
でもホームで逆方向に帰る私は
電車が入ってきて、
出ていく瞬間が切なかった。
「電車、
来ないで~」何回心で呟いたかな?
だんだん、
独占欲が勝手に強くなってきた私は
ある日の体育授業で、
他の子に優しい彼にイライラして、
目も合わさず
声を掛けられても返事をしない、
子供じみた行動を取ってしまった。
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