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雪がちらほらと舞い始め僕は焦った。
―やばい・・・
バイトの時間が伸びて待ち合わせの時間に30分も遅れてしまった。
―つぅか、舞のやつなんだってこんなとこで待ち合わせなんだ?
地元でも有名なデートスポットに幼馴染の舞に呼び出され向かっていた。
小さな公園に到着すると、舞の後姿。
「わり・・・待たせた・・・」
息を整えながら走り寄ると、顔を真っ赤にした舞が振り返った。
「遅い」
「悪い。てか仕方ねーだろう。
つか。用あんなら家で言えば良いだろうが」
悪態をついてから舞の手に握られてる箱が目に入る。
ハートの形をしたソレは紛れもなくチョコレートだよな?
―なんだよ。今までそんな素振り一度も見せたことないくせに。
「何だよ。用って」
「あの・・あのさ!」
―やべー・・今まで舞をそんな対象に見た事なかったのに。
「これ!お兄ちゃんに渡して!」
家帰って渡せや!
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