第1章

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「もしかして……見てた?」 「見てないよ?なんのことやら」 「怪しい」 肩をすくめて応える僕に彼女はじーっと視線を送ってくる。 実際僕は何も見ていないし何も知らない。彼女がエスパーで色々な超能力、例えばサイコキネシスやテレパシーを持っていることなんて知らないし、彼女の目が物理的に光ると同時に遠くに赤い光が出現したなんてことは見ていない…………あっ。 「見てるじゃん!」 「ブロークンハートッ!」 彼女が投げたハート型のチョコレートは見事に僕の胸に直撃して砕け散った。 「まったく、ある意味正直なんだから無駄に嘘つかないでよね」 「いえす、まむ……」 エスパー彼女は難しい。 チョコレートは美味しく頂きました。
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