蜘蛛の糸

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蜘蛛の糸

あぁ…。 どうして、こうなったんだろう? 彼女とは合コンで知り合い、酔った勢いで彼女と肉体関係をもってしまった。 最初は遊び半分で付き合ったのは良いが、飽きてしまったので適当に別れを告げた…のは、いいが。 納得してくれない彼女に、うんざりしていた。 だから、俺は悲しい素振りを演じながらも…。 「俺だって別れたくないよ。でも…。」 「待ってちゃダメなの?」 「…そこまで、俺の事。じゃあ、会えないけど落ち着くまで待ってくれるか?」 彼女は"もちろん。"と言ってくれた。 俺も感謝の言葉を言い、彼女を抱きしめた。 チョロいな。 こうやって言えば、大抵の女は馬鹿みたいに信じてくれる。 最初はラインの返事をしなきゃいけないのは面倒だが、徐々に回数を減らして最終的に連絡を取るのを止めよう。 そうすれば、流石の彼女も諦めるだろう。 そう安易な考えをしていた時に…。 「ずっと待ってるから。」 …と、彼女に言われた。 俺は面倒だな思いつつも"いいよ。じゃあ待ってて"と言ってしまったのだ。
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