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魔王育成学園の卒業式。
「やっと私も卒業できた……」
女教師「よかったわね、あなたも今日から魔王よ」
「先生、今日までご指導ありがとうございました」
女教師「どうしてあなたが卒業に八年もかかったかわかってる?」
「…………」
私が教師を務めるこの学校は勇者に対抗する魔王を養成するための学校。
強大な力を手にしていた生徒だったが、卒業させるのに八年もかかってしまった。
勇者への恋心を押さえることが、これほど困難を極めるとは……
(勇者に恋した魔王候補なんて、この子だけ……。本当に大丈夫なのかしら……)
これから凄惨を極めるバトルが繰り広げられる。
彼女の気持ちは決して勇者に知られてはならない。
知られたら魔族の世界は終焉を迎えることだろう。
魔王としては致命的な欠陥を抱えたまま、彼女は玉座に就く。
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