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「H社のJKさん? この前の合コンは久々に楽しかったわ」
アリサは妙に上機嫌だった。合コンで渡していたJKのプライベートのスマホに連絡が入ってきていた。
「僕も楽しかったです。アリサさんのヨーヨーの傷が無くなってしまって、ちょっと寂しいと思ってたところです」
H社の社長JKは二月の末に株式上場を果たし、K社の新ネット小説投稿サイトを立ち上げたばかりで多忙を極めていたが、アリサから電話はちょっとうれしかった。
「あのね、あなたのところの新ネット小説投稿サイト<ヨムカク>に『悪役令嬢は異世界でシンデレラになって無双する』(キャッチコピー:異世界でシンデレラになって無双しょうちゃうわよ!)という作品を投稿したのだけど、PVが少ないのよ。☆も5つしかついてないし、何とかならないの?」
アリサは猫なで声でおねだりした。
「まだ、オープン当初なのでPVはなかなか伸びないんですよ。これからCMやメディアの露出を増やせば増えてくると思います」
JKもその問題は把握してたようで渋い返答である。
「そこを何とかならないかなー。アリサのお・ね・が・い」
猫が甘えるような声にJKもメロメロになりかけた。
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