“強欲で金に目がないメタボ”をぶちのめして何が悪い!

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“強欲で金に目がないメタボ”をぶちのめして何が悪い!

   午後8時半。  ネオンが煌めく新宿二丁目。  同性愛者達が闊歩する繁華街は、女同士や男同士が寄り添う光景が見られる、少し変わった空間の地帯で、彼らのオアシスとも言える場所。  だが、ごく普通の人から見てみれば、まさにここら一帯は越えてはいけない場所で、同性愛を根本的に嫌う政治家達にとっては、排除したい地帯とも言われており、両極端の見方がある場所だ。  その繁華街に入る道を入口。 「ぅぐぅ……」  首に暗赤色のストールを巻き、黒いロングジャケットにグレーのワイシャツ、漆黒のジーパンに黒のハットといった姿の相模が、サングラスを掛けて、首に巻いたストールを直す洋一の傍らで、顔を引き攣らせたまま脂汗をダラダラと垂らし、呻き声を上げた。 「おいおい。お前、此処まで来て、何嫌悪感丸出しな声を出してんだよ。ミッション中だぜ?」 「いや、だって、それでもよぉ……、無理なものは無理だ。しかも、俺と兼城が同性愛者の役だぜ?マジでキメェ……」 「ぅあー!めんどくせぇ奴だなぁ、お前は!サッサとやんねぇと、先に進めないだろうが。ほら、こうやって俺の腰に手を回しとけよ」  
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