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「うわー! また素材落とさねー! 上原は?」
「拾った」
「マジで!?」
ほらな、上原の方がレア素材拾ってんじゃん?
「上原ばっかりズルイー」
妬みを込めて上原の肩をバシバシ叩くが、上原は「そう言われても……」なんて困っている。
「こればっかりは運しかないだろ」
「もう1周! もう1周行こう!」
「風呂が冷める」
上原が自分で後回しにしていたクセに、溜めていたお湯が冷めるのが余程気になるらしい。
「もう終わり」と上原がゲーム機の電源を切ってしまった。
「何だよー、今日もゲットならずかよー」
拗ねたように呟きながらオレもセーブして電源を切っていると、上原が「解った解った」とオレの頭を撫でてくる。
「俺が拾った素材で装備作る。それをお前にやるから」
「ホント!?」
弱い装備じゃ、ボスの一撃でかなりの体力をもっていかれる。
こんなんじゃハンターランクも上がらないし、レアボスまで辿り着けない。
「上原君、優しー! 大好き!」
感謝の気持ちを伝えたくて上原の身体にギュッと抱きつくと、上原の身体がビクッと大きく揺れた。
え、そこまで嫌がらなくてもよくね?
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