act.2 火蜥蜴~サラマンダー~

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銃に―― 私の中の銃に――弾丸が装填される。 身体が――熱くたぎる。 全身に焔を纏うように――。 「お?」 男が楽しそうに笑った。 「あんた、本当におもろいな。いやぁ、久しぶりに手応えのある獲物っていうか? その殺気、びんびんキテてエエわぁ~」 ふざけたような、人を食ったような口調とは裏腹に、男の全身から発せられている――“尋常ならざる威圧感” 男を睨み付け、唸るように問いかける。 「あんた……何者なの?」 「俺?」 男が口にくわえているキャンディの棒を器用に動かしながら答える。
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