群青2 モノクロ第4話

38/38
1551人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「え?」 そう思っていた矢先、想像もしていなかったことを相手から告げられ、つい声に出して驚いてしまった。 それに気づいたゆずの視線がこちらへ向けられる。 「……分かりました。では後程」 通話を終わらせると、携帯を胸ポケットに戻し、ゆずと視線を合わせて彼女を呼んだ。 「急用ができました。朝のミーティングは出ますが、何かあったら連絡して下さい」 不思議そうな顔をした後「はい」と返事をした彼女の「どちらに?」との質問に、「ちょっとそこまで」とだけ答えた。 「昼前には戻ります。あぁ、それと。幸先生に渡した資料、控えがあったら用意しておいてもらえますか?」 「え?」と聞き返した彼女に 「赤西さんが見たいと言うので」 とだけ答えて、席を立った。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!