第1章

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毛布一枚だけを羽織った私の腕を引っ張り交番から連れ出そうてする。 慌てて警察官が止めに入る。 その時 『バン、バン』 男は隠し持っていた拳銃で警察官二人の脳天をぶち抜いた。 びくんびくんと痙攣を起こす警察官を後目に私は言葉が通じる男に引っ張られ交番を抜け出した。 「あの、私は誰なんですか。ここもどこなんですか。さっきの警察官が何を言っているのかわからなかったんですけど」 男は私を路地裏に連れ込み真剣な表情でこう言い放った。 「ここは日本じゃない。別の世界だ」 私はポカンと口を開けたままその意味が理解できずまばたきをした。 「理解できないだろうが、信用してくれ。俺は君の味方だ」 先ほど警察官を撃ち殺した男に味方と言われてもピンと来ない。 むしろゾクッと来た。
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