prologue

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風が、髪をさらっていく。 柔らかなそれは、甘い花の薫りを含んで。 風が、頬を撫でていく。 涼やかなそれは、目に鮮やかな青葉が奏でる音色とともに。 風が私たちを包み込んで、ふたりの距離をゼロにする。 待ちかねた季節を風が運んできた。 目に映る全ての光が、翡翠色に輝く季節。 それは、ふたりの新しい道の始まり。
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