壊れそうなくらいに

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……後ろを探られて萎えそうになった昂ぶりへ、宥めるように指を絡めて。 傷つけないように気をつけながら、更に一本指を増やして内(なか)を探り押し開く。もっとも抱く自分が傷つけないように、なんて偽善でしかない。 「早、生……」 自嘲していた早生の耳に、日向の声が届く。その何かを耐えるような響きに、やはり辛くなったのか――気持ちはあっても、嫌になったのかと思った早生だったが。
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