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あれこれ考えて……結局たどり着いたのは、いつもの桜の木だった。
泣きながら埋めたなんて忘れてしまってたけど、結局そのことが、ずっと彼の心を私に縛り付けることになってしまったのかもしれない……。
(……吹雪さん……)
この校舎が建った時からずっとここにいて……吹雪さんはずっと私達を見守ってくれてたんだね……。
街で見かけた子供を見つめる優しい眼差し、今でも覚えてるよ。
今なら不思議に思ったあなたの言動も、すべてが腑に落ちる。
───だからだったんだ。
3月31日で閉校してしまうこの学校と共に、自分も全てを終えようって、そう決めたんだ。
だから私に、4月1日に死ぬ、なんて言ったんだ……。
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