6.前へ

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シンとした部屋で私は昨夜の隼人の言葉を反芻する。 行ったり来たり…… 激しく翻弄されながら揺れ続けていた隼人の心。 彼の人生を思えば一方的に責めることは出来ない。 けれど隼人が修斗を殺したと言う衝撃が私を苛んでいた。 赦す……赦さない……… わかる………わからない………… 「……修斗……修斗は隼人が憎い?」 修斗は姿を現さない。 何より殺された本人なのだから恨みが有るなら訴えて欲しい。 私が隼人を憎めるように悔しさを伝えて欲しかった。 途方にくれた私が隼人に傾きかけると修斗は怒ったようにポルターガイストを起こした。 まだ陸に対して疑惑を持っていた頃、修斗は陸を信じるなと訴えてきた。 それ以来、この間のパスワードのことでコンタクトしてくるまで何も無かった。メモリーが何処にあるかさえ伝えてはこなかった。 修斗が何を願っているのか分からない。 修斗でさえ、何が善で何が悪なのか見極められないと言うのだろうか………
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